私の子どもが発達障害と診断されたのは、かれこれ7年前になります。
当時、田舎に住んでいたのですが、
妻が子どもの発達状況に疑問を持っていたものの、
なかなか障害であると診断されませんでした。
街中の総合病院に行っても、各科をたらいまわしにされるような状態でした。
田舎ということもあり、このままでは子どもの成長に問題があると考え、
街中の療育を受けられる施設の相談窓口に行きました。
そこでの話では、うちの子を見る限り発達障害だと思うけど、
診断の結果が出てない状態だと受け入れることができない、
また、施設のある市民でないと施設の療育を受けることができない、ということで、
地域格差というのをまざまざと感じる話でした。
そんななか、親戚の方の紹介で、ある大学の児童精神の相談窓口を知り、
そこで障害のある子どもを診察してくれる病院の紹介をされました。
そういう病院だと人気があって診察もなかなか受けられないのでは、と思ったのですが、
幸い連絡を取るとスグにでも受診できるようだったので、
予約を入れて、病院へ。
病院へ行くと、とても大学の相談窓口で紹介されたようなイメージとはちがって、
いかにも町医者という病院でした。
待合室で待っていると、先生が現れ、子どもの名前を大きな声で呼びます。
私たちが、この子は話せないので、というとそれをさえぎり、
しばらく子どもの名前を呼びながら、待合室を歩いていました。
そして、そのあと少しして、診察室に入ったのですが、
開口一番、「この子は自閉症だね。間違いないよ。」と言われました。
そして、今の田舎から出て、療育施設に入るために診断書を書いてもらいたいというと、
快く引き受けてくれました。
それから、私たちの長い、自閉症の子どもとの生活が始まりました。